Dec 27, 2009
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[ニューヨーク 24日 ロイター] 米アップル<AAPL.O>のスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)が24日、CEO職を辞任すると表明。後任にはジョブズ氏の右腕であるティム・クック最高執行責任者(COO)が就任することになった。
【図表】クック氏の略歴
以下は、クック氏の横顔。
<3人兄弟の二男>
クック氏は、アラバマ州ロバーツデール出身。3人兄弟の二男として生まれた。地元ロバーツデールでは「本当に良い」家族と評されている。
1982年にオーバーン大学で生産工学分野の学士を取得。1988年にデューク大学でMBA(経営学修士)を取得した。
<IBM、コンパックなどでキャリア積む>
クック氏がハイテク業界でのキャリアを始めたのは、コンピューター革命の初期にあたる。
IBM<IBM.N>の北米販売製造部門で12年間働いた後、1994年にコンピューター再販売会社インテリジェント・エレクトロニクス(IE)に移籍。そこで事業運営で頭角を現し始めたという。
IEでクック氏の上司だったマーク・ブリッグス氏は、クック氏を「驚異的な業務執行責任者」と評し、数値に注目し高い分析能力をもってIEのサプライチェーンを刷新したと述べた。当時を振り返り「四六時中働いていた。それが彼の人生であるかのようだった」と語った。
1997年に国際部品関連のバイスプレジデントとしてコンパックに入社。しかし、在籍期間はわずか6カ月だった。
<コンパックからアップルへ>
クック氏は、初めてジョブズ氏と言葉を交わしている間に、本能的にアップル入りを決めた。その決断は、彼の人生だけでなく、テクノロジーの歴史の方向性さえ変えることになった。
クック氏は昨年、オーバーン大学で講演した際「わたしのこれまでの人生で最も重要な発見は、アップルに入るという決断がもたらした結果」と述べ「アップルで働くことは、自分が描いたプランになかったが、間違いなく、これまで下したなかで最善の決定だった」と話した。
クック氏の入社は、アップルの伝説の一部になっている。米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、アップル再生のために同社に復帰したジョブズ氏は、面接の途中で席を立つなど、複数の候補者を容赦なく落としていた。
クック氏によると、クック氏とジョブズ氏は会ってすぐに互いに気に入ったという。ひとからは、コンパックを辞めて当時破綻の危機にあったアップルに入るのはばかげていると言われたが、クック氏の気持ちは固まっていた。
「わたしは左脳でなく本能に耳を傾けた」とクック氏は言う。
経営トップとなるクック氏には、投資家、そしてアップルをハイテクのパイオニアとみなす消費者の双方を満足させる手腕が求められる。
過去20年間クック氏と働き、かれを知る人々からは、「頭脳明晰」、「驚異的な」という評価が聞かれている。
<サプライチェーンの天才>
クック氏は、デザインと同様に経営の効率性も重視するアップルでサプライチェーンの天才とも呼ばれている。それでも、ジョブズ氏の後任として、未知数の部分はあるが、BGCフィナンシャルのアナリスト、コリン・ギリス氏は、「クック氏はしばらく前から、事実上のCEOを務めてきており、アップルは非常に成功している。ビジョンと工程表に影響はない」とみている。
クック氏は2000年に世界販売の責任者、2004年にコンピューター「マック」部門の責任者になり、2005年に最高執行責任者(COO)に昇格した。
ジョブズ氏がまれなタイプの膵臓(すいぞう)ガンと診断され、肝臓移植を受けた後、クック氏は職務上さらなる責任を担い始めた。
マック部門の復活を成し遂げるなど、数々のクック氏の功績は、かれにサプライチェーンの専門家以上の能力があることを示すという指摘も出ている。
コンパック時代の上司グレッグ・ペトシュ氏は「ひとはかれのことをオペレーションの天才と呼ぶが、世間が考えているよりはるかに戦略的だ」と評価。一般にCOOはCEOの器でないと考えられているが、COOから昇格したインテル<INTC.O>のバレットCEOの例があるとしている。
ロッドマン&レンショーのアナリスト、アショク・クマール氏は、「クック氏はアップル内で非常に評価の高い人物だ。後任を考える上で、彼以上の候補はいなかっただろう。彼にはそれを裏付ける実績がある」と述べた。
<勝つために全力>
クック氏がジョブズ氏と共有するものの一つが、純粋な競争力追求だ。
クック氏の元上司ペトシュ氏は「かれを突き動かすのは、名声やエゴ、カネではない。目的は勝つこと」と述べている。
アップルの奇跡はジョブズ氏から生み出されたことは疑いの余地がない。
そんな中、クック氏は、日々の経営に携わっていた。
クック氏は、昨年オーバーン大学で行った講演で、アラバマ州で生まれてから、カリフォルニア州のアップル本社に落ち着くまでの道のりを「起こりそうにない」旅と表現した。
「いまの自分があるのは、両親が必要以上の犠牲を払ってくれたおかげ、指導してくれた先生や教授、友人、お世話になった人々、そしてジョブズ氏とアップルのおかげだ」と述べている。
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